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iU 情報経営イノベーション専門職大学オンラインオープンキャンパス

2020.05.12

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iU 情報経営イノベーション専門職大学 オンラインオープンキャンパス
オンラインオープンキャンパスレポート

2020年4月29日、通称iU、情報経営イノベーション専門職大学のオープンキャンパスがZoom上で開催されました。まだ聞き慣れない方も多いであろうiUとは一体どのような大学なのでしょうか。今回はオンラインオープンキャンパスの模様をお送りいたします。

何でもなれる腕とチャンスを与える大学

まず始めに中村伊知哉学長からの動画メッセージから。
iUは経営、ビジネスなどのプロフェッショナルを生む大学であることが、他の大学との大きな違いです。そして、4年間で1度は全員が起業にチャレンジします。中村学長は「全員がビジネスに成功したら就職率はゼロ、目指せ就職率ゼロ!」と投げかけます。「プログラマーでもYouTuberでもeスポーツのプロ、アーティスト、デザイナー、社長、何にだってなれる腕とチャンスを与える大学なのでお待ちしています」と、語りました。

全員が起業を体験する

続いてはスタッフの島田さんによる大学説明。他の多くの大学は100〜200人ほど入る教室で教授がマイクを持って講義を行いますが、iUは少人数制で原則40名以下で授業を行います。つまり、講師と学生の距離が近く、コミュニケーションが取りやすいというメリットがあります。そして全員「イノベーションプロジェクト」を履修し、経営について学びます。

 学部学科に関して、iUは単科大学となります。一学年200名、そして専任教員は28名。そのうち22名は企業や現場での経験豊かなプロの方が実務家教員となっているとのことです。キャンパスは東京都墨田区文花地区という、スカイツリーのあるエリアで新しい校舎を建設したところです。押上駅または曳舟駅から徒歩13分ほどで、キャンパスは地上3階建てて一面ガラス張りで光の入る、オープンなキャンパスになっています。
また、島田さんはiUには大きな特徴が2点あると言います。1点目は「企業連携」です。現在180社を超える企業と教育連携をしており、企業と一緒に育成していける大学です。

 2点目は「全学生、起業にチャレンジ」です。具体的には事業計画書の策定や自分で考えたビジネスプランを事業計画書に落とし込んで、4年間で6回ビジネスプランをプレゼンする機会も予定しています。iUの学びについては「ビジネス・ICT・グローバル」の大きく3つの軸で構成されています。一つの学科の中で文系も理系もどちらも学ぶスタイルになっています。カリキュラムの特徴としては、基礎科目の割合が少ない分、ICTとビジネスとグローバルが紐づく形になっています。

 続いて職業専門科目・ビジネス系科目。これらは「マネジメント組織」ということで一般的に経営学部で学ばれるような基礎的な内容もありますが、ゲーム理論やイノベーション特論があったりなど、かなりビジネスに特化した実践的な科目も用意してあります。そしてマーケティングリサーチです。企業からテーマをもらい、学生みんなでグループワークをして課題の改善策を話し合う講義です。また、自身で起業した際に必要になってくる会計ファイナンス法律の知識も学ぶことができます。そして職業専門科目のICT系の科目。まずプログラミングは基礎から学び、言語はJavaを中心に一部応用でpythonまで学べます。ネットワーク、セキュリティ、データベースに関してもしっかり実習をふまえたスキルを身につけられます。展開科目・グローバルコミュニケーション科目ですが、英語に特化してビジネスイングリッシュを提供しています。1〜2年次は英語実習、3〜4年次では英語でディスカッション、ディベート、プレゼンテーションといった選択科目もあります。最後に総合科目。こちらはゼミにあたるものになります。3年生の11月頃にインターンシップから帰ってこられるので、iUの学びの集大成を1年半かけて行う流れになります。

新型コロナウイルスの影響でクラウドファンディングも盛んに

そしてこの日のスペシャル講義へ。ゲスト講師はクラウドファンディングのMakuakeの坊垣佳奈さん。そしてiUの教授を務める江端浩人さん。

江端さん:先程学長のメッセージにもありましたが、全員インターン、全員起業、ビジネス×英語×ICTということで学生のうちに学びを通して起業して経験を積んでほしいと思っています。まさにそういうことができるプラットフォームとしてMakuake創業から関わっている坊垣さんに自己紹介をお願いしたいと思います。

坊垣さん:はじめましての人も多いかと思いますが今日はよろしくお願いします。私は2006年に同志社大学を卒業してサイバーエージェントに入社しました。最近だとAbemaTVなどで話題の会社です。10年以上ITの世界に関わってきたのですが、中でも私の経験として特徴的なのがサイバーエージェントの中で社内起業をたくさん経験させていただいたことです。実はMakuakeという会社は創業でいうと3社目になります。私自身も社内起業でがありますが創業経験もたくさんさせていただいたり、新しい事業を起ち上げたりと直接関わらせていただいて、Makuakeの創業に至っているという経緯があります。

坊垣さん:当時話題になった記事で、サイバーエージェントの社内起業の会社がスタートアップ企業に比べるとなかなか盛り上がりに欠けるのではないかと言われている中、Makuakeは非常に業績が良く、伸びていったときの取材記事の写真です。

江端さん:この頃はまだ、サイバーエージェントクラウドファンディングという名前でしたよね?

坊垣さん:そうです。サイバーエージェントの中で創業したのでサイバーエージェントとおいう名前とクラウドファンディングの事業をやっているよということをわかりやすく会社の名前にしたんです。

江端さん:このような懐かしい時代からずっとMakuakeさんを見て参考にさせていただいているのですが、今日は参加者の皆さんにぜひプレゼンテーションをしていただければと思います。

坊垣さん:では改めましてMakuakeの坊垣と申します。Makuakeの説明や、どのように新しいサービスやビジネス、ものづくりが始まっているのか知ってもらう機会になればと思います。先程ちらっとMakuake誕生の話をしましたが、創業から6年、サイバーエージェント内で社内ベンチャーとして起業しました。これはいろんな大企業で始まっている仕組みなのですが、社内の事業案を自分がやりたいと手を挙げて会社からOKをもらい、社内で出資してもらって会社を起ち上げたり、会社にならなくても事業を起ち上げるとか、サイバーエージェントはそういうところに長けた特徴的な会社です。私も複数の事業の起ち上げを経験させてもらっていて、その経験の中でMakuakeという会社の経営や事業成長に紐づくヒントを過去の経験の中で得たと思っています。

 最近は新型コロナウイルスの影響でいろんな業界が打撃を受けています。私たちは産業支援を主としたクラウドファンディングのプラットフォームを運営していて、まさにこの状況にどう役立てるかと日々考えながらやっているわけですが、最近発表したところだと毎年このゴールデンウィークの時期にそれぞれの産地でお祭りのような陶器市をやっていて作家さんや窯元さんの商品をたくさんの人に買ってもらえるような機会をつくっているんです。そこで半分以上の売上が立っているケースもあるんですが、今年は中止になったり延期になったりすることが非常に多いのでそれをオンラインでお手伝いできないかなということで、弊社でオンライン陶器市を開催しています。あとは同じような形で日本酒業界のサポートもやっていまして、今は飲食業界も非常に苦しくて飲食店が動かないとそこにお酒を提供している酒蔵さんだったりワイナリーさんも経営が厳しくなってくる。

 基本的にすべての経済は繋がっているので皆さんの知らないところでもいろんなところに影響が出ているんですね。そのひとつである日本酒業界を救うというところでもオンライン上で私たちのプロジェクトをサポートして立ち上げて、直接オンラインでお酒をお客様に届けるというサポートもしています。これはまさに今おきていることに対処しているという話なのですが、ほかにもいろいろなことをやらせていただいてます。たとえば2025年に行われるSDGsをテーマにした大阪万博のサポート企業としても公式に発表させていただいたり、実はかなり幅広いところでご一緒しています。

 Makuakeの仕組みを改めて説明しますと、クラウドファンディングのサービスとして非常に注目されていますが、実は最近私たち自身はクラウドファンディングという言葉をあまり使っていないんです。その代わり「アタラシイものや体験の応援購入サービス」という言い方をしています。なぜこの言い方をしているかというと、クラウドファンディングという言葉の定義が曖昧なところがありまして、クラウドファンディングの仕組み自体は世界各国で展開されています。特にアメリカを中心として世界各国の状況を見ると、基本的にはクラウドファンディングの仕組みは新しいものが生まれるところに使われています。主にガジェットやIoTといわれる最新機器関連が生まれるサポートだったり、起業・創業に使われるケースが多いのですが、実は日本はその中でも特殊な歴史を踏んでいまして。

 東日本大震災があった年に震災の影響を受けてクラウドファンディングのサービスがいくつか立ち上がったというのが日本の最初の歴史になるんです。世界各国の状況とは違って日本は「寄付やサポートをするために助けてね」という、皆さんからお金を集めるという形でクラウドファンディングが使われはじめたところがあって、非常にそのイメージが強い面があります。あとはクラウドファンディングという言葉自体に「投資」という言葉が入っているので投資のシステムだと思っている人も非常に多いのですが、日本で根付いているクラウドファンディングの仕組みは購入型のサービスが多くてものを買う感覚でお金を出す、皆さんがお金を出して集まったお金をものづくりに充てるとか新しいサービスに充てるという仕組みが主なので寄付でも投資でもないというのが実情なんです。そのあたりの実情を踏まえて、クラウドファンディングという言葉を使い続けるよりは実態に合わせて新しいものや体験が生まれる、それを一般消費者皆さんで支えていって応援購入していくことで実現していく、という仕組みと捉えてこういった表現をしています。

 Makuakeでどんな支援ができているかということですが、もともとは寄付サイトだよね、とかお金を集めるサイトというイメージが強かったと思うんですが、私たちはいろんな業界の産業を支援する仕組みとして運営をしていく中でこのようなメリットがMakuakeを使っていただくと皆さんに提供できてるなというところが整理できています。

 まずは、ひとつの事例として和歌山のベンチャーでグラフィットというバイクでありながら自転車のプロジェクトなんですが、この商品を和歌山のベンチャーがいきなり売り出しますという段階でご相談をいただいたんですが、大手のメーカーさんが作るとなると仕入れて売る小売さんも売りましょうとなりやすいですし、プロモーションの仕組みもあったりお金もあるのでプレゼンテーションもしやすい。すでに顧客もいるので売れやすいという状況を作れると思うのですが、やはりベンチャー企業だったり個人の方が新しい商品をいきなり売り出すとなるとその段階までにすごく時間がかかるというのが実情で、そこを一気にステップアップさせるお手伝いができています。これは一億円集めたプロジェクトなのですが、この一億円で初期生産分を生産しました。ここには1200人の方がこの商品を応援購入するためにだいたい一人10万円ぐらいの単価で出しているのですが、この10万円がMakuake上でのバイクの価格で、初期生産分を応援してくれた人たちに返したという仕組みになっています。その流れの中でいきなり売り出して売れるのかわからないのが一番不安だと思うんですけど、実際にたくさんの反応があったのと、いろんな色のバイクを作っているんですけど、白が一番売れてオレンジの売れ行きが悪かった場合、次回生産のタイミングでオレンジを作らないという判断もできるのでリアルなユーザーの反応を作って売り出す前に知ることができる。これはテスト・マーケティングといわれているのですが、そういったメリットがあります。

 お金を出してくださった方に対してものを作って返したり、イベント形式のものであればイベントでの体験をお返しするという仕組みになっています。本当に幅広いジャンルで活用していただいていまして、ものづくりやテクノロジーだけではなく、日本酒などの伝統的な産業領域であったり、最近は非常に厳しいかと思いますが飲食店なども数百店舗の創業や開業のタイミングでお手伝いをしていますし、ファッションや繊維業界や珍しいところだと映画の制作だったり、大企業の新しい商品開発にも研究開発段階からサポートしていたり、幅広い範囲で『もの』が生まれていくところに関わっています。

ひとつひとつ成功に導くのがMakuakeのポリシー

江端さん:非常に夢のあるお話をありがとうございます。MakuakeさんとiUとの相性がいいと思っていて、連携企業になっているし客員教員になってくださいとお願いしたら一発でOKいただいて、どういうことをやっていきたいかというのをお話させていただきます。まず3年次にインターン実習があるんですけど、インターン先としてMakuakeで働いてもらう。そのまま就職しちゃう人や、ずっとお手伝いする人もいるかと思います。あとはMakuakeのクラウドファンディングの仕組みを使ってiUの学生が起業する。

坊垣さん:これはぜひやりたいなと思っていて、アイデアを発表して生み出す場としては非常にハードルが低いので、創業のタイミングでお金を皆さんから集めて参加してもらって創業することができるので、共感してもらえれば資金が集まるという意味でもハードルが低いです。

江端さん:仕組みもふたつあって、オール・イン方式というのとオール・オア・ナッシング方式というもの。オール・イン方式というのは集まったお金の範囲内でリターンをお届けしますということ。オール・オア・ナッシング方式というのは、たとえば「これを開発するのに400万かかります、その金額が集まらなかったら開発できないのでこれはなかったことにしてください、その代わりお金もとらない」という方法、このふたつが使えるんですよね。

坊垣さん:そうなんです、かつMakuakeとしては集まった金額の中から手数料をいただくという形式なので、なにか使っていただくのに固定費がかかる仕組みではないんです。

江端さん:オール・オア・ナッシング方式で集まらなかったら手数料もない。

坊垣さん:そう、そこは手数料もお返ししますと。

江端さん:ビジネスとしては大変ですけど、Makuakeさん自身も自分たちが応援したいと思うものをやりたいということですよね。

坊垣さん:ひとつひとつをしっかりと成功に導くというのがMakuakeのポリシーにしていて、ほかのクラウドファンディングサイトよりも盛り上がっているのはコンサルティングの力も大きいのかなと思ってます。

江端さん:自己責任でうまくいってもいかなくても知りませんっていうサイトも中にはありますもんね。
 あと、社会的に唱えていきたいと思っているのが「リバースメンタリング」といわれていて、メンタリングは上の人から教えてもらうっていうイメージが強いんですけど、逆にITリテラシーの高い学生の皆さんが企業のトップに向かって「こうしましょう」と提案してもらうと。クラウドファンディングを使って「こういう授業を企業でやったらどうですか?」と逆にやってもらいたいなと。

坊垣さん:それはMakuakeに限らずニーズがあると思っていて、これだけ時代の変化が激しいので若い方で次の消費者ゾーンになる人たちの感覚とか意識を経営層が理解していることが重要だと思うんです。これはうちも積極的にやっていきたいことです。

江端さん:では全部やっていただいて……(笑)。

坊垣さん:ぜひぜひ(笑)。って今はじめて聞いたんですけど(笑)。

江端さん:まだはじまったばかりで、授業も来週からはじまるので、ひとつずつ一緒に形にしていけたらいいし、こういったことができる大学もめずらしいのでやっていきたいと思います。

 普通の高校生活を送っていると聞けないような話がもりだくさんのオープンキャンパスとなりました。また、オンラインでもオープンキャンパスができるという新しい面も発見できました。起業に興味のある方や将来グローバルに活躍したい方、ぜひiUも進路の選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

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