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記者発表会

INPEX主催のビジネスマッチングで、都市ガス事業の新たな活路を探る

2020.04.30

Information
INPEX 4U Challenge Lab ビジネスマッチング
2020.01.29

石油・天然ガスの探鉱・開発・販売事業を展開する「国際石油帝石開発株式会社(INPEX)」(以下、INPEXと記載)による新たな試み「INPEX 4U Challenge Lab」のビジネスマッチングが、1月29日(水)に開催されました。そこには、生活インフラにとどまらない、新しい都市ガスサービスのあり方への模索がありました。

都市ガスの新たな価値創造のために

水道・電気に並ぶ生活インフラである都市ガスは、エネルギーシステム改革に基づき、2017年4月に一般家庭でも自由化が施行されました。それにより消費者には、価格競争によるサービスの低価格化やプランの多様化といったメリットがもたらされています。消費者自身がガスサービスを選択できるようになったことで、都市ガス事業者と一般消費者との距離は縮まりつつあります。本プログラムは、その流れを受けたオープンイノベーション。常務執行役員・国内エネルギー事業本部長 山本幸伯氏は、開会挨拶で以下のように語りました。

「本プログラムは、都市ガス事業者のサービス向上を、INPEXがバックアップするというチャレンジです。弊社と取引のある都市ガス事業者は、単なるエネルギー供給サービスにとどまらず、地域の期待に応え寄り添うことを目指されています。そのビジョンに共感し、支援方法を考え続けた結果が、今回の試みなのです。

弊社は都市ガス事業者への卸しを主な事業とするため、その先にいる利用者との接点が非常に限られていました。しかし、価値観が多様化し、様々な情報が渦巻く現在にこそ、消費者の視点や地域との関わりなしには、事業の継続はありえないと強く認識しています。

そこで、INPEXが作ったプラットフォームに、都市ガス事業者の力を集め、サポーター事業者(プレゼンター)の知恵を盛り込む仕組みを発案しました。ここで成立したソリューションが、都市ガス事業者と地域の架け橋となり、さらにサポーター事業者の発展にも繋がっていくことを期待します」(山本氏)

プログラムの「4U」は以下の4つのUを採ったもので、
都市ガス会社(Utility service)が
地域(commUnity)のために
連携企業(sUpporters)とともに
対話(commUnication)を通じて
トライ&エラーで地域の人々の期待やニーズに応えていくことを目指す(for you)試み(Challenge Lab)ということ。そして同時に、「for you」でもあり、地域のために・お客様のために・あなたのために、つながりを深めたい、という思いが込められているといいます。

今回の募集テーマは、地域の将来を担う若者世代の「できない」や「やりたい」を「できる」に変えていく。都市ガス事業者と異業種とが提携して若者のニーズに応えることで、未来の利益・価値の創造を目的としています。当日は、書類審査を通過した15の事業者のプレゼンテーションが行われました。マッチングが成立したサービスは、実証期間を経て一般に向けて実施される予定です。

学びによるサービスの認知拡大やIoTによる効率化など、多岐にわたる企画提案

会場には約200名の関係者が集まり、プレゼンは質問応答も盛んに交えたものに。各社の内容は、①認知拡大、②スマートペイメント、③サービスの効率化、④安全性の向上、⑤顧客サービスの向上、という5つに大別できました。

認知拡大を提案したのは、「ライフイズテック株式会社」、「株式会社ジョリーグッド」、「株式会社JTB 東京交流創造事業部」、「有限会社市場印刷」、「株式会社陽と人」。”学びを通じて”という共通の観点があったのは、興味深いところ。中でも「株式会社陽と人」は、都市ガス会社・都市ガスを利用する地域の商店・INPEXが連携した、若者へのインターン制度をプレゼンしました。若者の就業への不安を払拭しつつ、優秀な人材の確保を図る試みです。

スマートペイメントは、「損害保険ジャパン日本興亜株式会社」、「株式会社ネストエッグ」、「GMOペイメントゲートウェイ株式会社」、「楽天ペイメント株式会社」が提案。カード・スマートフォンでの決済だけでなく、貯金アプリとの接続案も出されました。

効率化に関して述べたのは「livepass株式会社」と「日栄インテック株式会社」。「日栄インテックス株式会社」は、タッチ機能とAndroid OSを搭載したスマートホームミラーと、都市ガス事業者のアプリを提携することを提案。鏡を見るという日常の動作の中に情報発信を組み込むことで、効率化を図ります。

安全向上を提案したのは、「ユカイ工学株式会社」と「株式会社Secual」。前者は、音声対話型ロボットのリースを通じた見守り・相談機能の提供。後者は、都市ガス事業者のネットワークを活用した各家庭・地域の見守りシステムを発案しました。

「おもいやりデザイン合同会社」と「株式会社JTB 虎ノ門第三事業部」は、顧客サービス向上を提案。前者は、ハンディキャップを持つ人への対応ノウハウを、都市ガス事業者のリソース上で共有し、サービスの向上・格差のない社会を目指します。後者は、JTBグループが有するサービスメニューを利用者のインセンティブとすることで優良顧客を創出する試みです。

また、会場では同時に、都市ガス事業者に向けた業務効率化ツールの展示も開催。ガス管の老朽化、少子化による今後の労働力の減少に応える施策が、求められているようです。ハード・ソフトの両面での変革期を迎えつつある都市ガスサービス。新たなフェーズに突入するなかで、その動向への視座はビジネスにおける重要な1項目になりそうです。

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