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イベント(STARTUPS SELECTION® TOKYO)

【第6回】ARでエンタメ革命。グローバル進出の若手起業家。

2021.06.07

新進気鋭な若⼿スタートアップ起業家たちにスポットライトを当てる番組連動プロジェクト「STARTUPS SELECTION® TOKYO」。第6回目ゲストは、Graffity株式会社 代表取締役の森本 俊亨さん。2021年3月中旬にアメリカで正式リリースされた、新感覚ARシューティングバトル「Leap Trigger」は業界で大きな話題となっている。今回はグローバル展開を加速する森本さんに、普段はなかなか聞けないプライベートな話題や起業にかける想いなど語っていただいた。

Graffity株式会社 代表取締役 森本 俊亨さん

YAZAWA:本日のゲストはスマホ1つで友達とARシューティングバトルができる「ペチャバト」や「Leap Trigger」を提供しているGraffity株式会社の代表 森本 俊亨さんにお越しいただきました。
早速ですが、具体的に今どんな事業をされているのか教えてください。

森本 俊亨さん(以下、森本):ARという拡張現実の技術を使ってゲームを作っています。1人でやるゲームではなく、友達と一緒に楽しんでいけるようなゲームを一貫して作っていまして、今はARシューティングバトル「ペチャバト」と「LeapTrigger」の2つを提供しています。スマホが仮想の的になるんですが、自分のスマホの位置と連動して的が動くようになっていて、タップすると球が出てくる。友達と一緒に体を動かしながら楽しめるゲームになっています。

YAZAWA:「ペチャバト」は学校の体育の授業でも使われているんですよね?

森本:筑波大附属高等学校の体育の授業で1ヶ月半採択いただきました。今までの eスポーツって体を動かさずに頭だけを使っていたんですよね。チームの連携など学ぶことはあるけど、ずっと目の前にパソコンがあって動かないので授業には導入しにくい。当社のゲームは体を動かすので、そこがeスポーツとして新しいとご評価いただきました。

YAZAWA:いいですね。そんな体育の授業なら私も受けてみたいです。
ダウンロード数は自然と伸びていっている感じなんでしょうか?

森本:そうですね。有難いことに口コミで広がって人気が出ました。友達と一緒にやるゲームなので、単純に楽しんでくれて、別の友達にも紹介してくれるという流れがうまく出来ています。

YAZAWA:非常に良い流れですね。 ちなみに、「Leap Trigger」をリリースされたのは最近ですよね?

森本:そうです。アメリカから出していて、現地時間の3月17日に正式リリースしました。

YAZAWA:「ペチャバト」とはどう違うんですか?

森本:「ペチャバト」はとてもカジュアルな ARシューティングバトルなんですが、「Leap Trigger」はゲームとして相当作りこんでいます。「Leap Trigger」は、自分自身がチャンピオン(ヒーロー)となり、バディと呼ばれるモンスターと共に戦うゲームなんです。チャンピオンとバディにはそれぞれ特殊なスキルがある点など、ゲームとしての奥深さがしっかり出せたと思います。

URUSHI:複合的にいくつかの要素を掛け合わせたゲームなんですね。 以前ブームになったパズル&ドラゴンズ(パズドラ)も並び替えゲーム×モンスターの掛け合わせでしたが、それに近い感じでしょうか?

森本:おっしゃる通り近いですね。「ペチャバト」で可能性を感じて、ゲームとしてしっかり作り込めれば事業として伸びると見込めたので、今回1年3ヶ月の開発期間を経てリリースに至りました。

YAZAWA:開発期間は結構かかったんですね。

森本:かかりましたね。ただ、ゲーム業界の中ではすごく短期間で仕上げることができたので、チームには非常に感謝しています。

VR界の大物も支援。クラウドファンディングはゴール達成率178%

YAZAWA:昨年末に実施されたクラウドファンディングについてお話を聞かせてください。
実施期間と集まった総額を教えていただけますか?

森本:期間は約2か月ですね。結果として、達成率約178%にあたる133万円を約200名の方々からご支援いただきました。開始1週間くらいで全体の80%くらいは集まったと思います。有難いことに、最近のVRの盛り上がりの立役者とも言えるパルマー・ラッキーさんも支援してくれて、更にコメントをツイートしてくれたんです。おかげさまでアメリカを中心に大きな話題を作ることができました。
(※パルマー・ラッキー氏:Oculus VR社を創業してFacebook社に売却した人物)

YAZAWA:すごいですね。かなり影響力のある方が応援してくださっているんですね。
ちなみに、ゲームの開発費って億単位のイメージなのですが、こちらは130万円ではないですよね…?

森本:そうですね。これまで合計2.7億円資金調達させていただきまして、そのうち約1.6億円をこの事業に投資しています。クラウドファンディングで集めた130万円は、今後のアップデートやキャラクーのクリエイティブに投資していきたいと考えております。

経営一家で育った幼少期。ごく自然に選んだ起業という道。

YAZAWA:森本さんのご家族は経営一家だとお伺いしました。

森本:そうなんです。父親が起業家で、父方の祖父母、母方の祖父も起業しています。 親戚も事業をしている人が多くて、起業は自分にとってすごく身近というか、当たり前のような感じでした。集まる機会も多かったので、皆で食卓を囲んで事業の話をすることもしばしば。子どもの頃から無意識のうちに影響を受けていたと思います。

YAZAWA:起業というものが特別ではなく、身近に感じられる環境だったんですね。
ちなみに、森本さんは双子のお兄さんがいらっしゃるんですよね?

森本:はい。双子の兄は医者をやっていまして、現在研修医2年目です。 彼自身も単に医者になる訳ではなく、いずれ医療関係の事業をしてみたいとよく話しています。顔もそっくりですが、考え方もほぼ一緒なんですよ(笑)

YAZAWA:起業されたのは何歳の時ですか?

森本:2回起業していて、1回目は20歳の時。Graffity株式会社は23歳の時に設立しました。

YAZAWA:その頃は大学生だったんですか?

森本:今も慶應義塾大学を3年生のまま休学しています。慶應大は休学時期の制限がなくなったんですよ。いつか機会があれば卒業しようかなと。

YAZAWA:機会があれば卒業って初めて聞きました(笑)

森本:自分である程度できるようになった頃にちょうどマーケットの波もきたので、大学3年の頃に起業しました。 AIを独学でもずっと勉強していたので、大学ではある意味もう学び切ったと思っています。 大学で学べることも多いんですが、自分のやりたいテーマを決めて大学をうまく利用するぐらいの気持ちでやっています。

YAZAWA:そのマインドは起業したい学生にも是非真似してほしいですね。

森本:大学の良いところはそのコミュニティがあることなので、例えば AIを勉強しようとした時に、AI を勉強している人たちのコミュニティがある。そうなると、自分に情報が勝手に入ってくる環境を作ることができます。 僕の考えで学習における一番大事なことは、自動的に学習したい情報が入ってくる環境を作ることなんですよ。そのための選択肢の1つに大学があると考えています。
とは言え、早期に自分のやりたいことを決めるのは今の中学高校のカリキュラムだと厳しいし、決めつけてしまうのも視野が狭いので、どれだけ大学の4年間を有効活用できるかが大切だと思います。

プライベートで最近ハマっていること。

YAZAWA:最近のおすすめやハマっていることを教えてください。

森本:サウナとシーシャという水タバコ。シーシャは自分でも持っていて自分で作るくらい好きです。渋谷のシーシャ ライラックというお店があるんですけど、スタートアップの人たちが結構集まっているんですよね。起業家同士が相談をするみたいな場所にもなっていて面白いですよ。

YAZAWA:シーシャはすごく良い香りがしますよね。 ちなみに、サウナに入りながらシーシャを吸える場所はないんですか?

森本:実はあるんです。テントサウナをしながらシーシャをするっていう形ですね。テントサウナをしている時にシーシャを作っておくんですよ。サウナと水風呂を終えて外気浴と同時にシーシャを吸うのが最高です。

YAZAWA:テントサウナをする時は水着で入るんですか?

森本:そうです。水着なので男女一緒にできますよ。キャンプ場とか川が近いところであればどこでもできます。

起業の本質は、人類に対して何で貢献出来るか。

YAZAWA:これから起業したいと思っている方へのアドバイスなどありますか?

森本:僕がいつも思っていることが2つありまして、1つ目はグローバルな視点。 日本は国としての競争性を失ってきているので、これからの日本経済を担う若手起業家には、国内に目線を向けて事業をするのではなく、当たり前のようにグローバルな視点を持って起業してほしいと思います。
2つ目は、起業する上でのテーマ設定。事業として成り立つか、儲かるかを先に考えた上で、その中から自分の好きな領域を見つけていく。起業するための準備や仲間集めは大変ですし、もちろん失敗することも多いと思いますが、是非チャレンジを続けて世界に挑んでいってほしいですね。

YAZAWA:すばらしいですね。27歳の若さでグローバル進出をしている森本さんだからこそ言えるアドバイスだと思います。 最後に、今後の展望や目指していることを教えてください。

森本:起業する根源になる想いみたいなところで言うと、世界で「〇〇した人だよね」っていう認知が残る人になりたいです。例えば、エジソンだったら電球、アインシュタインだったら一般相対性理論みたいな偉業を成し遂げた人。最終的なゴールはそこですね。

YAZAWA:壮大な目標ですね。もっと詳しく教えていただけますか?

森本:人類に対して何で貢献出来るかを突き詰めて考えていっています。 本質的には2つしかないと思っていて、1つは進化の加速。その人がいたことによって、本来100年後だったはずの世界が10年後に実現される。例えば、イーロン・マスクがスペースXを作ることによって、宇宙に人類が進出するタイミングがもしかすると100年速まったかもしれない。これは素晴らしい価値だと思うんです。

もう1つが、その人がいることで実現する世界線。スティーブ・ジョブズがいなければ今のMacやスマホはできなかったように、その人がいなければこの世界はなかったと言えるような価値を提供したいです。今後 AI を出てきたとして、ターミネーターみたいなAIになるのか、ドラえもんみたいなAIになるのか。国によってもここら辺の感性は違ったりしますが、起業家としての哲学や思想、価値観みたいまものがダイレクトに反映されると思っています。
ここまで考えていると、日本とかグローバルっていう議論はなくなるんですよね。リスクはありますが、常にそういうイメージで取り組んでいます。

YAZAWA:なるほど。起業の本質を深堀する大変奥深いお話で勉強させていただきました。 これから起業を目指す若者への熱いエールにもなったんではないでしょうか?
森本さん、本日は貴重なお話をありがとうございました!

「STARTUPS SELECTION® TOKYO」第6回目放送
YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=Cyx3XyYFuM4

ゲスト
■森本 俊亨(もりもと としあき)
Graffity株式会社 代表取締役。
1994年生まれ。慶應義塾大学理工学部情報工学科にて機械学習を研究。ABEJA経営陣直下でのAI事業開発、PKSHA Technology AIアプリケーション開発、ドワンゴAIラボにてDeepLearningを利用した動画の次時刻予測の研究開発を経験。2017年8月にGraffity株式会社を創業。ARエンターテイメントを通して、人と人と繋がりを豊かにすることを目指す。

パーソナリティ
■YAZAWA(やざわ)
元・株式会社nene 代表取締役。2018年にネット秘書サービス「nene」を創業後、2020年に事業を売却。株式会社Wizが子会社化。代表取締役としてサービス拡大に従事したのち、自身の会社で新しい事業の立ち上げを行う。

■URUSHI(うるし)
株式会社OKPR 代表取締役。2016年に「OKPR」を創業後、2020年にM&Aにて株式会社VOYAGE GROUP(CARTA HOLDINGS)入りする。情報経営イノベーション専門職大学の客員教員や、東京都やEY新日本監査法人が主催するプログラムにおいてメンターも務める。課外活動として「サムライ広報会」も主宰中。

■ペチャバト
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000029595.html
2018年12月にリリースされた日本初の本格ARシューティングアプリ。友達とスマートフォンを持って集まればどこでも盛り上がることができると人気。価格は無料。

■Leap Trigger
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000029595.html
自分自身がチャンピオン(ヒーロー)となり、バディと呼ばれるモンスターと共に戦うAR ヒーローシューター。2021年3月にアメリカにて正式リリース。

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