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イベント(STARTUPS SELECTION® TOKYO)

【第8回】異業種からの挑戦。奈良発の新感覚スイーツを発案。

2021.06.17

新進気鋭な若⼿スタートアップ起業家たちにスポットライトを当てる番組連動プロジェクト「STARTUPS SELECTION® TOKYO」。第8回目ゲストは、株式会社ケーツーコミュニケーション Lilionte(リリオンテ) 代表取締役の栢森 勇佑さん。地元奈良県の素材を使った新しいお菓子作りにゼロから挑戦し、創業2年あまりで東京駅や百貨店でも取り扱われる人気商品に成長させた。今回は異業種から製菓業界に飛び込んだ経緯や開発秘話などお話を伺った。

Lilionte(リリオンテ) 代表取締役 栢森 勇佑さん

YAZAWA:本日のゲストは、昔ながらのラムネ菓子をチョコレートで包んだ「choco-ne(ショコネ)」というお菓子を企画、製造、販売されている株式会社ケーツーコミュニケーション Lilionte(リリオンテ)の代表 栢森 勇佑さんです。4/2の初回放送に来ていただいた村田さん※のご紹介でお越しいただきました。
まず初めに、今やっている事業内容を教えていただけますか?

※第1回目ゲスト 村田 磨理子さん:https://www.youtube.com/watch?v=VyljctWVY58

栢森 勇佑さん(以下、栢森):ラムネ菓子を奈良県産のフルーツやお茶を使ったチョコレートで包み込んだショコネというお菓子を作っています。企画・販売は弊社ですが、製造工場は持っていないので、外部にお願いしております。

YAZAWA:ラムネとチョコの組み合わせは食べたことがないので、どんなお味なのか気になります。

栢森:言葉で表現するのは難しいんですが、最初にチョコレートの甘さや風味を感じるんですが、舐めていくとラムネゾーンに入りまして、最後にザクっと噛むとチョコの甘さとラムネの酸味がいい感じに混ざり合うんです。私たちは「ショコネの余韻」と呼んでるんですけど、それがとても新感覚で美味しいんですよ。結構珍しいお菓子なので、初めて食べた時に「これは何だ?!」と驚いていただけるのが、1つの特徴かなと思います。

YAZAWA:ショコネの余韻、是非味わってみたいです!

栢森:本日お持ち出来なくて本当にすみません…。
(※東京駅で購入する予定が人気商品につき完売。)

YAZAWA:今度東京駅でゲットします!
ちなみに、お酒のおつまみとしても良さそうだなと思ったのですがいかがですか?

栢森:おっしゃる通りお酒との相性も良いんです。奈良には清酒を中心に有名な酒類業者さんがたくさんいらっしゃいまして、今期は奈良県の酒蔵と一緒に開発させていただいたコラボギフトなんかもやっています。

起業のきっかけは、奈良に新しい土産菓子を作りたい。

YAZAWA:起業のきっかけについて教えてください。

栢森:「奈良に新しい土産菓子を作りたい」という想いで始めました。当社を設立した2018年はインバウンドの方も多くて、奈良市だけで年間1,500万人くらいの観光客が来訪していました。
ところが、宿泊施設の客室数(※2017年時点)は全国最下位。寺社仏閣や奈良公園という強いコンテンツはあるんですが、やっぱりキャッシュポイントがなくて平均滞在時間2時間半と短いんです。

YAZAWA:観光地はあるけど皆さん通り過ぎてしまうんですね。

栢森:平均支出額も3~4千円でして、本当にランチを食べて鹿に煎餅をあげたら、大阪とか京都に行ってしまうんです。

YAZAWA:たくさんの方が来てくれているのに勿体ないですね。

栢森:そうなんですよ。土産菓子であればこういった課題に対しても我々の価値が提供できるんじゃないかと思って、奈良の素材を使ったお菓子作りにこだわっています。

YAZAWA:お菓子っていうジャンルは何故選ばれたんですか?

栢森:製菓の経験は全くなかったんですけど、実は両親の夢がお菓子屋さんをすることだったんです。
前職に勤めていた頃、帰省したタイミングで飲みながらそういう話がポロっと出てきまして。僕もモノを売る方法を考えるのが好きだったので、お菓子ってキーワードが出てきたときに面白い!と思いまして。そこから何を作ろうかという試行錯誤の日々が始まりました。

YAZAWA:そんな親孝行な理由があったんですね。ご両親も喜ばれましたよね。

栢森:そうですね。なかなか家族で始めるっていうのもないと思うので、そんな組織も面白いかなと。今は家族だけでなく社員やスタッフも増え、皆で一丸となって事業を進めています。

お菓子作り経験ゼロからのスタート。ショコネ開発秘話。

YAZAWA:ショコネの完成までどのくらいかかりましたか?

栢森:開発から半年くらいですね。

YAZAWA:どんなお菓子にするかはどうやって決められたんですか?

栢森:今までにないお菓子を作りたいと考えまして、まずは皆が好きなお菓子を挙げてみようという話になりました。実は私が大のラムネ好き、父親が大のチョコ好きでして。 試しにスーパーでラムネと業務用チョコレートを買ってきまして、電子レンジで溶かしたチョコをラムネにかけて冷蔵庫で冷やしてみたのがショコネの始まりです。

YAZAWA:親子の大好きなお菓子を掛け合わせたのが始まりだったんですね。 試作品のお味はいかがでしたか?

栢森:出来上がったものを食べた時に、先ほど申し上げた「ショコネの余韻」のインパクトを感じまして「これだ!」と思いました。お菓子については素人だからこそ、その時の直感を大切にして、次はどうやって売っていくかを考え始めました。

YAZAWA:シンプルに「美味しい」という発見から始まったんですね。 その後の製品化までの道のりを教えてください。

栢森:まず仕入れ先のリサーチですね。ラムネを作っている会社、チョコレートのコーティング技術を持っている会社を片っ端から調べてリストアップしました。そこからはテレアポですね。

YAZAWA:前職のリクルートの経験が活かされていますね。

栢森:チョコレートの方は結構大手の取引先が多いので、後から聞いた話では最初の商談は完全に冷やかしだと思われていましたね。「なんか楽しそうだけど、無理でしょ」みたいな感じだったようで。でもその商談の2日後にうちが発注書を出したので、相手方は相当驚いたみたいです(笑)
そこから3年間ずっと膝を付き合わせて一緒にやらせていただいています。

YAZAWA:手探りでスタートして、今のショコネがあるんですね。

URUSHI:動き出せば何とかなるという自信、というか確信がすごいですね。

テーマはワクワク感や新鮮さ。今までになかったお菓子を作りたい。

YAZAWA:お菓子を作る上で何かテーマって決められているんですか?

栢森:やっぱり今までになかったお菓子を作りたいなと思います。パッと見た時に「どんな味がするんだろう?」とワクワクしたり、「これは何だ?!」とビックリマークが飛ぶようなお菓子作りをしたいというのは日頃から意識していますね。

YAZAWA:商品のラインナップは定期的に変えたりするんでしょうか?

栢森:基本的にはショコネをメインの商材としてやり続けているんですけど、コラボ商品もいろいろ出しています。ジェラート屋さんとコラボして、ジェラートの上にショコネをトッピングしたり。
お酒とのコラボも好評ですね。最近ですと、木谷ワイン様と母の日のコラボギフトを作りました。奈良県産のブドウを使って奈良県で初めて醸造を行っているワイナリーなんですけど、フルーティーですごく美味しいんです。こちらは得意のテレアポで即ラブコールしました(笑)
これからも他社様と連携しながら新しい形のギフトを作っていけたらと考えています。

YAZAWA:奈良というテーマは1つ重要になってきますよね。
地元企業とのコラボなど楽しそうだなと思いますが、逆に大変な点もあったりしますか?

栢森:実はテーマは少し迷う部分もありまして。奈良のお土産として発祥したんですけど、ちょっと珍しいチョコレート菓子なので、バレンタインデーを中心に有難いことに全国の百貨店様からお声がかかることも増えてきたんです。 最初は奈良のお土産の状態で持って行ったんですけど、バレンタイン会場に並べると「何で鹿とか五重塔なの?」となりまして(笑) それはそれでエッジがきいててアイキャッチとしては面白いんですけどね。
今は土産チャネルと全国ギフトチャネルを少しすみ分けて、パッケージを変えたりしています。

露店販売から始めて百貨店の人気商品に。販路確立までの道のり。

YAZAWA:百貨店からもお問い合わせが来るのは人気商品ならではですよね。 百貨店への出展はなかなか難しいイメージがあります。

栢森:百貨店様の場合は代表窓口に「こんにちは!こんなお菓子作ってます!」って持って行ってもなかなか検討の土台に乗らないですね。 それこそ最初は奈良の街中のバザーみたいなところで風呂敷を広げて「ラムネチョコやってます!」みたいな感じで売っていましたよ。

YAZAWA:最初はかなりアナログな販売方法からスタートしたんですね。

栢森:そうなんです。お土産屋さんでも「実績作ってから来て」と門前払いされることもありまして。地道に露出機会を増やしていく中で、奈良の百貨店様からお声がけいただいたのが最初の転機になります。そちらのイベントに出たことによって、他社のバイヤーさんの目に触れたり、少しずつ口コミが広がっていったり、だんだんとお声掛けいただけるようになりました。
あとは集合型の商談会でどんどんこちらから提案して販路を広げていますね。 リクルート時代の営業スタイルをそのままスライドしています(笑)

YAZAWA:人材業界から製菓業界に移って感じたギャップなどありますか?

栢森:初めて小売をする中で売上面のギャップは感じましたね。前職は広告なので1つの案件の単価が比較的高かったんです。ショコネは1箱600円なので、販売する労力と売上のバランスは考えさせられましたね。

YAZAWA:確かにそのギャップは大きいですね。

栢森:最近ではそのあたりを加味してノベルティー系の商材を作ったりしています。 ホテルで客室にお茶菓子とか置かれているじゃないですか。そういった形でもご提案してみたりしています。

YAZAWA:奈良の旅館とかにあったらいいですね。

栢森:そうですね。そういう文脈で置いていただけるところもあるので、少しずつ法人向けのご提供を工夫して売上拡大を目指しています。

今後の展望。地元で愛される銘菓を目指して。

YAZAWA:今後の展望や将来目指していることを教えてください。

栢森:拠点を奈良に置くのは変えない部分ですね。 奈良にも魅力あるお菓子はたくさんあるのですが、全国的に認知されているものはまだまだ少ないように思います。何か奈良で美味しいモノってなったときに、「お菓子だったらリリオンテのショコネがあるよね」と言われるようになることが目標です。
先のロマンとしては、自社工場を持って体験型の施設を作れたらいいなと思います。

YAZAWA:いいですね!勝手な想像なんですけど、そこでショコネとお酒のペアリングができたら最高ですね。

栢森:実はそこも見据えています。

YAZAWA:それはすごく楽しみです!これからも栢森さんの新たな挑戦を応援しています。
本日はどうもありがとうございました。

「STARTUPS SELECTION® TOKYO」第8回目放送
YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=uaMYP_NGAiQ

ゲスト
■栢森 勇佑(かやもり ゆうすけ)
株式会社ケーツーコミュニケーション Lilionte(リリオンテ) 代表取締役。
1988年奈良県出身。株式会社リクルートキャリア入社へ新卒入社し、採用支援、就業感醸成を通じた地方創生プロジェクトなどを経験。地元奈良発の新しいお菓子を作りたいという想いから、2018年に製菓事業Lilionte(リリオンテ)を立ち上げる。

パーソナリティ
■YAZAWA(やざわ)
元・株式会社nene 代表取締役。2018年にネット秘書サービス「nene」を創業後、2020年に事業を売却。株式会社Wizが子会社化。代表取締役としてサービス拡大に従事したのち、自身の会社で新しい事業の立ち上げを行う。

■URUSHI(うるし)
株式会社OKPR 代表取締役。2016年に「OKPR」を創業後、2020年にM&Aにて株式会社VOYAGE GROUP(CARTA HOLDINGS)入りする。情報経営イノベーション専門職大学の客員教員や、東京都やEY新日本監査法人が主催するプログラムにおいてメンターも務める。課外活動として「サムライ広報会」も主宰中。

■choco-ne(ショコネ)
https://www.choco-ne.com/
昔ながらのラムネ菓子を、口どけの良いチョコレートで包み込んだ新感覚ラムネスイーツ。奈良県産のフルーツやお茶などを中心に、素材のおいしさをたっぷり詰め込んだ色々なフレーバーをご用意しています。

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