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イベント(STARTUPS SELECTION® TOKYO)

【第13回】若者の悩みに寄り添う、オンラインED診療サービス。

2021.07.26

新進気鋭な若⼿スタートアップ起業家たちにスポットライトを当てる番組連動プロジェクト「STARTUPS SELECTION® TOKYO」。第13回目ゲストは、株式会社SQUIZ 代表取締役の平野 巴章さん。広告クリエイターとして多くの企業のマーケティングやブランディングを経験した後、2021年に起業。自身が20歳の頃にEDで悩んだ経験からOopsを立ち上げる。今回は起業に至った自身の過去の経験やサービスに対する想いなど赤裸々に語っていただいた。

株式会社SQUIZ 代表取締役 平野 巴章さん

YAZAWA:本日のゲストは ED(勃起不全)のオンライン診療サービス『Oops(ウープス)』を提供されている株式会社SQUIZの代表 平野 巴章さんにお越しいただきました。 平野さんとは以前から飲み仲間で仲良くさせていただいておりますが、真面目なお話をするのは実は初めてかもしれませんね(笑)
もともと平野さんは広告会社出身で、様々なCM作りでご活躍されていたのですが、最近クリエイティブとは全く別の領域で起業されたと伺いました。本日は起業のきっかけなどいろいろと深堀していきたいと思います。

平野 巴章さん(以下、平野):はい!よろしくお願いいたします。

YAZAWA:まず、今の事業内容について教えていただけますか?

平野:先ほどご紹介いただきましたED(勃起不全)のオンライン診療サービス『Oops(ウープス)』を運営しております。EDに悩む患者さんと医師を繋ぐ医療のプラットフォームで、オンライン上で診療・処方を行い、治療薬を自宅に配送するサービスをやっております。EDの領域って、どちらかというとネガティブなイメージが強く、受診や相談のハードルが高いんです。ただED治療薬を届けるということではなくて、ED治療のイメージを根本からガラリと変えるような事業をつくっていきたいと思っています。

YAZAWA:前職とは全く違う領域ですが、このサービスを選んだきっかけって何だったんですか?

平野:全部さらけ出してお話すると、きっかけはEDに悩んだ自分の体験です。 20歳の時にすごく好きな子ができて、お付き合いできたんです。「何であの子と平野が?!」と言われるくらい素敵な女性でした。付き合って初めてセックスをするというタイミングで、緊張してなのか勃たなくてできなかったんです。その後も何度か試したんですけどダメで、悩めば悩むほどうまくいかなくなる悪循環に陥りました。
奮発して2万円くらいする怪しいサプリを買ったんですけど、それも全然効果がなくて。藁にもすがる思いだったので絶望しましたね。その後も数ヶ月できなかった辛い経験が自分の中でずっと残っていました。

YAZAWA:その時に悩んだご自身の経験がサービス立上げの原点になったんですね。

平野:そうですね。ただ、続きがあって、直近もそういうことがあって今度は勇気振り絞ってクリニックに行ったんですよ。その通院が精神的にとても辛くて。 ED治療のクリニックって40~50代とか少し年配の方をターゲットにされているようで、「若い頃の自分を取り戻そう!」というキャッチコピーが前面に押し出されているんです。「若い俺は何でこんなところに来ているんだろう…」と思いながら雑居ビルの階段を上がって行くんですね。

URUSHI:確かにそういったキャッチコピーはイメージできますね。 勇気を出して通院したのに、それは憂鬱な気持ちになりますね。

平野:でも、実際に処方された薬はしっかり効果があったんです。これまでの不安も取り除かれて、すごく楽になりました。 その時に治療はポジティブなことなのにネガティブにブランディングされているなって思ったんですね。これまで僕が広告業界でクリエイティブやマーケティングをやってきた経験を活かして、ED治療のイメージをもっとポジティブなものに書き換えられるんじゃないかと思ったのが起業のきっかけです。

YAZAWA:平野さんが作られたサイトを拝見しましたが、すごくスタイリッシュなので全然ネガティブな印象を受けません。ポップな感じで若者が馴染みやすいデザインなので、今のお話を聞いてとてもしっくりきました。

平野:若い人ってEDじゃないと思われがちですが、20~30代でも深刻なEDの悩みに抱えてる人は7人に1人いるんです。軽度のEDも含めると、実は4人に1人とかそういうレベル。

YAZAWA:若い方でも実は身近な問題なんですね。

平野:皆さん誰にも言えないから「自分だけ」って思い込んじゃってるんですけど、本当はそうじゃないんです。僕が話すと「実は俺もなんだよね」と打ち明けてくれる友達も結構いたり。 EDの悩みを大っぴらに言う必要はないけど、言って楽になる人もいる。 EDを気軽に言える空気作りとかも一緒にやっていけたらと思いますね。

近年若年層の患者数が増加。EDの原因とは。

YAZAWA:そもそもEDの定義ってどのように定められているんですか?

平野:勃起に対して何かしらの悩みを抱えている状態であれば、基本的にEDと診断できます。原因は心因性と器質性の2つ。心因性っていうのは名の通りメンタルからくるもので、例えば仕事のストレスなども原因になります。 自立神経には交感神経と副交感神経の2種類があって、基本的には交感神経が高ぶっていると副交感神経が機能しにくくなる。そうなってくるとEDになりやすくなります。セックスに対する不安やプレッシャーも交感神経が働くので、心因性EDに繋がるんです。 器質性っていうのは、要は動脈硬化なんですよね。血流が悪くなると起きるもので、30歳を過ぎると急激に増えてくると言われています。

YAZAWA:そんなに若いうちからですか?!現代病みたいな感じなのでしょうか?

平野:個人差はありますが、生活習慣とか食生活が大きく影響していますね。 この20年間で約200万人患者さんが増えていて、特に若年層が増えているんですよ。

URUSHI:こういう人はEDになりやすいみたいな特徴ってあったりしますか?

平野:全患者さんの根本原因までは聞けていませんが、繊細な方や物事を気にしやすい方っていう傾向はあるかもしれません。モテそうなのに実は繊細だったり、ちょっと自分を強く見せている人なんかは悩んでいるケースが多いかなと思います。

URUSHI:コンプレックス系のサービス利用って今までカミングアウトしづらかった側面がありますが、薄毛の問題も今はAGA(男性型脱毛症)っていう定義で認知が広がったりと、世の中がだんだんと変わってきた印象はありますね。

平野:昔はネガティブだったものがポジティブに変換されて、ブランドイメージが大きく変わってきてる兆しが見えますね。これって本当に素晴らしいことで、今後もっと皆さんの悩みを当たり前にカミングアウトできる時代が来るといいなって思います。

大病の可能性も?EDで医療機関を受診すべき理由。

YAZAWA:先ほど原因の1つが動脈硬化というお話が出たんですけど、治療しないことによる将来的な健康リスクってあったりするんでしょうか?

平野:とてもいい質問をありがとうございます!
EDになると脳梗塞や心筋梗塞になる確率も上がると言われています。 大学教授にもお話を伺ったのですが、「EDっていうのは身体からの危険信号だ」「身体は危険を感じている時にセックスをしてはダメだという信号を送っている」というお話がとても印象的でした。

YAZAWA:それを聞くと少し怖くなりますね。大きな病気の初期症状の可能性もあるっていうことですよね?

平野:そうですね。EDは血流の問題でもあるので、きちんと医療機関を受診して根本原因を調べることも実は重要なアクションなんです。

YAZAWA:女性目線から見ても、パートナーが健康の問題を抱えているなら早めにケアしてほしいと思います。

平野:まだED薬ってアダルトグッズの延長みたいなイメージがあるんですが、そうではないことときちんと伝えていきたいですね。

起業後の新たな課題。見えてきたユーザーの多様性。

YAZAWA:サービスをリリースされたのは最近ですよね?

平野:3月30日にローンチしまして今2ヶ月目ですね。(※5月末放送時点)

YAZAWA:起業して数か月ですが、今感じている課題は何かあったりしますか?

平野:僕はずっとクリエイティブ畑でやってきたので、ユーザーさんがどう思うかっていうのはある程度逆算しながら作っているんですけど、ローンチしてから実はズレていたってわかったことがあったんですね。それは「自分が EDかどうかわからない」っていう声が意外にも多かったんです。EDって男性機能を失ってしまうような深刻なイメージがあるので、悩んでいても「さすがにEDではないだろう」と皆さん思うんですよ。

YAZAWA:確かに周りに相談もしないからわからないですよね。しかも「そう思いたくない」という気持ちも少なからずあるんじゃないでしょうか。

平野:そういった現状を知って、今はWEB上で簡易的に自分がEDかどうかをチェックできる機能を追加しています。ユーザーさんの中には顕在層の方いれば、潜在層の方もいて、その中にもグラデーションがあると思います。ユーザーインタビューでも様々なレイヤーの方にヒアリングする重要性を改めて感じました。

アメリカのED診療率は50%超、日本のED診療率は8%

YAZAWA:たまに「妻だけED」とかって言葉を聞くじゃないですか。これはどういう原因が考えられるんでしょうか?

平野:様々な原因があります。基本的には性的興奮を感じる時に血流が悪いとEDになるんですが、性的興奮の部分が少し小さくなってしまうことで妻だけEDになるケースもあったりしますね。

YAZAWA:その解決方法って何かあるんでしょうか?

平野:もちろん薬も役立ちますが、シチュエーションを変えたり、相手の違った側面を知ったりすることで解決できることもあります。まずは2人でちゃんと話すことが何よりも重要だと思います。
実は、日本のED診療率って悩んでいる人のたった8%なんですよ。でもアメリカだと50%を超えているんです。何の差かというと、アメリカってセックスレスによる離婚の請求ができるんです。つまり、セックスレス、更には離婚の原因に繋がるEDに対して世の中的にもオープンなんですよ。

YAZAWA:そんなに違うんですね。日本では性の話ってなかなか話題にはなりづらいですよね。ちょっと恥ずかしがって避けちゃうみたいな。

平野:そうですね。だから僕が先陣切って言うんです(笑)
あと、Oopsのイメージモデルをしてくださった俳優の松崎 翔平さんもインタビューでEDに悩んだ経験を暴露してくれたんですね。そうすると「あの松崎くんでも悩むんだ」と勇気づけられて相談に来る方もいて。何かそういう方々を巻き込んでいきながら、世の中のEDのイメージを変えていけたらなと思っています。

YAZAWA:ご自身で悩んだ経験、これまで数々のクリエイター実績を持つ平野さんだからこそ作ることができたサービスなんだなとお話を伺う中で感じました。是非男女問わず多くの方にOopsを知って欲しいです。
本日はありがとうございました!

「STARTUPS SELECTION® TOKYO」第13回目放送
YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=xoL1V38JTxw

ゲスト
■平野 巴章(ひらの ともあき)
株式会社SQUIZ 代表取締役。
1991年大阪生まれ。2014年サイバーエージェントに入社。広告クリエイターとして多くの企業のマーケティングやブランディングを担当。30歳以下の広告クリエイター日本代表に選ばれ世界3位になった実績あり。2021年に株式会社SQUIZを設立。自身が20歳の頃にEDで悩んだ経験からOopsを立ち上げる。

パーソナリティ
■YAZAWA(やざわ)
元・株式会社nene 代表取締役。2018年にネット秘書サービス「nene」を創業後、2020年に事業を売却。株式会社Wizが子会社化。代表取締役としてサービス拡大に従事したのち、自身の会社で新しい事業の立ち上げを行う。

■URUSHI(うるし)
株式会社OKPR 代表取締役。2016年に「OKPR」を創業後、2020年にM&Aにて株式会社VOYAGE GROUP(CARTA HOLDINGS)入りする。情報経営イノベーション専門職大学の客員教員や、東京都やEY新日本監査法人が主催するプログラムにおいてメンターも務める。課外活動として「サムライ広報会」も主宰中。

Oops(ウープス)
https://oops-jp.com/
ED(勃起不全)のオンライン診療サービス。LINEでの無料相談、簡易EDチェックも可能。

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