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イベント(STARTUPS SELECTION® TOKYO)

【第17回】生産から提供まで一気通貫。新たな農業のカタチ。

2021.08.18

新進気鋭な若⼿スタートアップ起業家たちにスポットライトを当てる番組連動プロジェクト「STARTUPS SELECTION® TOKYO」。第17回目ゲストは、株式会社ALL FARM 代表取締役の古森 啓介さん。健康志向の若者に大人気のオーガニックレストラン『WE ARE THE FARM』を都内で6店舗展開。農場も全て自分たちで運営し、無農薬・無化学肥料にこだわった野菜を愛情込めて育てている。今回は農業、調理、経営とマルチな才能を発揮する若手起業家にお話を伺った。

株式会社ALL FARM 代表取締役 古森 啓介さん

YAZAWA:本日のゲストは農場や野菜を中心とした飲食店『WE ARE THE FARM』の運営、野菜の生産・卸売を行っている株式会社ALL FARMの代表 古森 啓介さんです。第3回目ゲストの武田さん※のご紹介でお越しいただきました。 『WE ARE THE FARM』のランチは美味しい野菜が食べ放題で、私も友人とよく利用させてもらっています。

※第3回目ゲスト 武田 敏希さん :https://www.youtube.com/watch?v=ihB_BVII7gU

古森 啓介さん(以下、古森):ありがとうございます!

YAZAWA:初めに、今の事業内容について教えていただけますか?

古森:千葉県佐倉市と群馬県の安中市に約11ヘクタールの自社農場を持っていて、年間150種~200種類の野菜を生産しています。そこで作ったものを運営するレストランやサラダショップで提供しています。

YAZAWA:野菜ってそんなに種類があるんですか?!

古森:細かく品種などを見ていけば、例えばナスだけでも4~5種類作っています。 僕らはケールという野菜にすごく力を入れて育てているんですけど、ケールも7~8種類ありますね。

YAZAWA:ケールはダイエットの味方ですね!
古森さんがこの事業を始めたご理由を教えていただけますか?

古森:シンプルに野菜が好きだったからです。結構見えないって言われるんですけど(笑)
起業する前から食べることが大好きだったので、食関係の仕事をしたいとは思ってました。

YAZAWA:おいくつの頃に起業されたんですか?

古森:26歳の頃ですね。19歳で大阪から上京してきまして、和食のお店で修業をしたり、割といろいろなところで販売の仕方などを学んだりしていました。この頃は休みなく働き詰めでしたね。

YAZAWA:調理現場などで修行を積んでから起業されたんですね。 立ち上げる時点で生産から店舗運営まで全部一貫してやろうとお考えだったんですか?

古森:はい、当初から無農薬にこだわってイチから野菜を作りたいと考えていました。

YAZAWA:全部見据えてやられていたのがすごいですよね。 飲食店の立上げって事前準備がたくさんあると思うんですけど、オープンまでの期間はどのくらいだったんですか?

古森:1店舗目だと決めないといけないことが多いので事前準備に半年くらいはかかりましたが、2店舗目からは2か月もあれば全部作れる感じでしたね。

YAZAWA:早いですね。1店舗でもう形が出来上がったんですね。
ちなみに、レストランってコンセプトの野菜が不作だった場合、開店自体を遅らせなければいけないなど仕入れ状況に結構左右されたりしませんか?

古森:僕らは多品目で多様な野菜を育てているので、その点ではリスクヘッジがしやすいと思います。毎年千葉は9~10月に台風の被害を避けられないんですけど、例えばルッコラやほうれん草がやられた時は根菜類や貯蔵が利く野菜を多くするなどメニューを微調整しています。

YAZAWA:それは御社ならではの強みですね。収穫時期などを全部計算した上でレストランも運営しているんですか?

古森:そうですね。作付計画はかなり細かく立てていると思います。

 

食ロスを削減。コロナ禍での取り組み。

YAZAWA:まだまだ厳しい時期かと思いますが、コロナの影響はいかがでしたか?

古森:やっぱりダメージは大きいですね。売上で言うと半分くらいまで落ちた月もありますし、野菜もかなり残ってしまったのでそこをどうしていくかが課題です。 カリフラワーが4,500個残ったり、ケールも1トンくらい残ったり。時短営業で売れる予定だったものが売れなくなってしまいました。

YAZAWA:それは辛いですね。残った野菜はどうされたんですか?

古森:クラウドファンディングを使って無料でお客さんに配ったり、加工に回したりしましたね。ロスがないようにできるだけ工夫して乗り越えてはいます。今回のカリフラワーは冷凍のカリフラワーライスにしました。

YAZAWA:なるほど。カリフラワーライスは今すごく流行ってますよね。

古森:そうなんです。チャーハンにしたら普通のチャーハンよりも糖質オフでヘルシーですし、味もすごく美味しいのでオススメですよ。

YAZAWA:こういった加工も自社でやられているんですか?

古森:自社で加工して販売しています。

YAZAWA:それは強いですね。生産から調理まで様々なノウハウがあるからこそ、加工などの新たな販売経路も見い出せているんですね。

 

土日は畑、平日は店舗で新メニューの試食。

YAZAWA:古森さんの1日のスケジュールを教えてください。

古森:平日は毎朝9時にオンラインミーティングがあって、最近だと各店舗に行って商品開発の試食とかをすることが多いです。土日は1日中畑にいることが多いですね。

YAZAWA:商品開発ってどんな感じで進めるのか気になります。

古森:今年の夏は野菜が主役の冷麺を提供する予定なんですよ。(※2021年6月撮影時点)
今回は各店舗でまずは案を出してもらってレシピを決めていくみたいなやり方をしています。

YAZAWA:では店舗ごとに少しアレンジが違ったりするんですね。

古森:もちろん統一するものもあるんですけど、店舗ごとに違っている商品があってもいいなと考えています。

YAZAWA:それは各店舗に行くのが楽しみになりますね。大体どのくらいの期間でメニューを変えていくんですか?

古森:グランドメニューは野菜が変わればどんどん変わっていくんですけど、季節ごとのフェアは2ヶ月ぐらいですかね。今年の夏は冷麺、秋は焼き芋、その後グラタン、鍋と決まっています。

YAZAWA:それはどのタイミングで決めるんですか?

古森:実はこの間決まったばかりです(笑)

YAZAWA:どういうところからアイディアを出すんですか?

古森:マーケティングデータの蓄積ですね。僕らの商品で言うと、やっぱり焼き芋とかって1番強い商品なんですよ。秋になると頼まれる率がすごく上がるというデータがあったりするので、今回はそれをもっと活かしていこうという方針です。

YAZAWA:焼き芋はシンプルな料理だからこそ素材の味勝負になりますよね。

古森:いま秋に向けて絶賛準備中なので、始まったら是非食べにいらしてください。

 

新たなスーパーフード。プロが教える今注目の野菜とは。

URUSHI:最近流行ってきている注目の野菜って何かあったりしますか?

古森:ビーツとかキクイモですかね。
ビーツは栄養価が高くて「食べる輸血」って言われたりするんですけど、最近人気が高まっています。色がとてもきれいなので昔は中国で染物に使われたらしいですよ。
キクイモはまだ感度の高い人しか知らないようなスーパーフードなんですけど、これから流行ると思います。キクイモってデトックス効果がめちゃくちゃ高くて、チェルノブイリの原発事後の土壌検査でキクイモからだけ放射能が検出されなかったらしいんです。放射能を受け付けない、むしろそれを食べると毒素を排出するというエビデンスもあって、その時ヨーロッパのセレブがキクイモを買い占めたみたいなエピソードもあるくらい。

URUSHI:キクイモは初めて知りましたが、デトックス効果抜群の野菜なんですね。 これから一気に人気が高まりそうですね。

YAZAWA:最後に、古森さんの『最近のオススメ』を教えてください。

古森:自社で作っている「KALE FARM」というケールのコールドプレスジュースです。 これはケールが1番瑞々しく育つ時期にスタッフ総出で夜中に収穫してそのまま朝絞っているんですよ。とことん新鮮さにこだわった自信作で、もちろん無農薬・無化学肥料です。 ファスティングに取り入れてもデトックス効果を実感していただけると思うので、とてもオススメです。

YAZAWA:ケールをコールドプレスするって聞くと少し飲みにくいのかなって思ったんですけど、お味はいかがですか?

古森:ケールは農薬と化学肥料を使って育てると苦味が出る野菜なんですけど、僕らはそういうのを一切使っていないので、他と比べるとすごく飲みやすいと思います。あとは国産のフルーツと一緒に絞っている商品もあるので、そちらもオススメです。

YAZAWA:私もファスティングはずっと気になっているので、早速EC サイトでチェックしてみます!お話をしていると、何だか無償に野菜が食べたくなりますね。また近々『WE ARE THE FARM』に食べに行きたいと思います。
古森さん、本日は貴重なお話をありがとうございました。

 

「STARTUPS SELECTION® TOKYO」第17回目放送
YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=-IFg5oJRwWU

ゲスト
■古森 啓介(ふるもり けいすけ)
株式会社ALL FARM 代表取締役。
1987年大阪府生まれ。和食店で飲食の修行を積んだ後、2013年に佐倉市に農場をオープン、翌2012年、代々木上原にレストランの1号店をオープン。現在都内に『WE ARE THE FARM』6店舗、『FARM TO GO』を運営。

パーソナリティ
■YAZAWA(やざわ)
元・株式会社nene 代表取締役。2018年にネット秘書サービス「nene」を創業後、2020年に事業を売却。株式会社Wizが子会社化。代表取締役としてサービス拡大に従事したのち、自身の会社で新しい事業の立ち上げを行う。

■URUSHI(うるし)
株式会社OKPR 代表取締役。2016年に「OKPR」を創業後、2020年にM&Aにて株式会社VOYAGE GROUP(CARTA HOLDINGS)入りする。情報経営イノベーション専門職大学の客員教員や、東京都やEY新日本監査法人が主催するプログラムにおいてメンターも務める。課外活動として「サムライ広報会」も主宰中。

WE ARE THE FARM
https://allfarm.co.jp/restaurant/watf/
2014年よりオープンした、次世代型オーガニックレストラン。自分たちの手で畑を耕し、無農薬・無化学肥料・露地栽培にこだわった自慢の野菜料理を提供。

FARM TO GO
https://tabelog.com/tokyo/A1301/A130101/13245479/
農家がつくる、サラダ・スープの専門店。テイクアウトやオフィスへのケータリングもOK。

KALE FARM
https://kalefarm.jp/
無農薬・無化学肥料で栽培したケールのコールドプレスジュース。収穫した日に加工・瞬間冷凍することで美味しさと栄養を最大限に引き出している。

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