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リモートでのワークショップを大成功させるための秘訣

2020.05.18

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【ウェビナー】リモートでのワークショップを大成功させるための秘訣
オンラインイベントレポート

リモート化が急速に進みつつある中、日々のコミュニケーションや仕事だけでなく、アイデア出し・議論などのワークショップ等を行う場合にも、リモート化せざるを得ないケースが増えています。

本ウェビナーでは、リモートで様々なワークショップを実施している方々をお招きし、具体的なケース・事例を紹介いただくことで、「リモートでワークショップを企画・進行するためのテクニック」を存分にお伝えします。

経験者の成功例・失敗例をライトニングトークでご紹介

池田朋弘:本日ですが、リモートでのワークショップを大成功させる秘訣と題しまして、4人の方にご登壇いただき、みなさんの経験だったり、最近の取り組み、成功例、失敗例などをライトニング形式でご紹介していただきたいと思っています。

企画の背景なんですけども、コロナの影響でリモートや在宅が必須になりまして、チームワークを高めるとか、イベントをしていくことがせざるを得ないという状況があります。

なかなか、そのやり方であったりとか、工夫すべき点とか、ポイントがわからないという声がありましたので、今回、こういった場を設けて、知見をシェアすることによって、よりそういったことが活性化したり、やりやすくするような状況が作れればというところで、企画させていただきました。

株式会社ポップインサイト 岡昌樹氏

岡昌樹:3つのフェーズにわけて、お話します。設計・準備・本番の3つです。

まずは設計についてですね。オフラインだと1人で喋っています。そこに対して、ここでも話してる、それについてちょっとだけ話してるみたいな、耳を使ってちょっとだけ小さい声で話しながらこっちで聞いてるみたいなことも普通にできるんですよね。

オンラインだと、1人が喋って全員が聞くという状態にしかなれなかったんですよね。4、5人でやると、そこがすごく時間がかかる要因であったりとか、みんな集中力が切れてくるとかがあったので、グループは2、3人で、グループごとにファシリテーションを置いておくのが一番いいと思っています。

設計のなかで、大事なのが、ツールの選択です。使い慣れているツールを使えるというのが一番いいかなとは思っています。もちろん、miro(ミロ)とか、他のツールもすごくパワフルなツールなんですけど、そこはバランスをみてやっていくといいかなって思いますね。

準備についてですけども、資料の準備で考慮する受け方の違いというところなのですが、オンライン、ブレイクアウトになると目と耳が両方ともファシリテーターのところにいって、資料とかを見れない状態になるんですね。

そこで、資料を左側にですね、ワークの説明とか、この作業というのは、何のワークなのか、困ったときに何をすればいいかみたいなところも、ここに書いておくことで、小部屋に行って、みんなが分からなくなっても、テンパらなくなります。さらにいうと、サンプルを挿入して参考にしてもらうこともしていて、資料の準備としてはこういったことをやっておくといいです。

最後は、本番です。zoomで、みなさんワークショップの経験とかもあるかも知れません。さっきも言った通りでブレイクアウトというものがあるんですね。声も聞こえないし、見えないみたいな状態で、ファシリテーター超孤独みたいな。ファシリテーターやったことがある人はわかると思うんですけど、めっちゃ孤独で、寂しい。

2つの部屋みたいなところに対して、まず1つの部屋にはPCを使ってルームAに入っています。ブレイクアウトでサポートをしたりするんですね。もう1つのデバイス、スマートフォンを使いながらルームBのほうに入るんですね。

それによって、耳だけでルームBのほうも聞きながら、Aのほうは映像も見ながらサポートしたり、どういう状況か確認しながらやっている。2つのルームに関していうと、2つのデバイスを使ってサポートするということができるので、1人でもファシリテーションを回すという点では、こういうやり方がいいのかなって思います。

あとmiroとか、そういったツールみたいなものに頼りすぎないというのも大事で、上手く使えなかったら、もうチャットでいいよとか、別に適当にまとめるだけでいいよとか。ツールに頼りすぎずに、サポートし合おうね、チャットでも何でもいいよ、他の方法でも別にいいよって言ってあげて、サポ―トしていくと、ワークショップは結構うまく回っていきます。

まとめになります。コラボレーション重視にやっていくみたいなところで、何をグループでやる、何を個人でやるか、バランスを取りましょう。「ツール対ヒト」みたいな構造を作らないというところが大切ですね。

ブレイクアウトは、(ファシリテーターが)孤立しないように準備をしっかりしておきましょう。準備が8割。準備をしっかりして臨むことがすごく大事かなという風に思っています。

株式会社メンバーズ 大江結花氏

大江結花:リモートでのワークショップを大成功させるための秘訣ということで、私からは30人での4時間ワークショップを成功させるために工夫したことについて、お話します。

最初に想像したこととしては、「リアルとリモートの違い」というところですね。先ほどの岡さんのお話でもあったんですけど、目ですべてが見えないというのがあるかと思います。

参加者側も、自分が今問題なく進行できているのかなとか参加者自身もわかりにくいなというのがあります。リアルのワークショップであれば、周りの参加者をチラチラ見て、自分が違うなと思ったら同じ状況に合わせていくというのが無意識にできますけど、リモートだと、なかなかそれができないというのがあるかと思います。

こういったリモートでワークショップに参加する参加者の不安だったり、迷いというものを想像して、思いつく限り、先回りして解消しておくことを意識して仕込みをしていきました。

工夫した点としては、あらかじめグループ編成しておいて資料のなかで、ワークシートの不要な箇所はグレーアウトしたりとか、選択肢をプルダウンにしたり、なるべく参加者がスムーズに進められるように配慮しました。

参加者にURLを発行していくなかで、たまにアクセスできませんというトラブルが生じることがあるんですね。リモートで進行してるなかで、そういったトラブルが起きてしまうと、対処に時間がかかって参加する側もちょっと不安な気持ちになってしまうので、前日までにURLを配布して、その際に正常にアクセスできるかどうかを各自に事前確認をお願いしていました。

あとは、とにかく安心して全員が進められるということを、最優先したので、社内で一番よく使われているGoogle系のツールに絞って進めました。

ここまでの話は、参加者側に対しての工夫の話だったんですけど、ファシリテーターに対しても、今回こういうものを準備して、ファシリテーターにも事前に共有していました。そうすることで、何となく今こういう動きをしているのかなっていうのをイメージしながらファシリテーションしてもらえたんじゃないかなと思っております。

当日の運営で意識していたこととしては、参加者にはグループ単位で動いてもらうというのがあります。Web会議を切り替えるなかで、全員がそろっているかというのを3、40人、ファシリテーターが1人づつ確認すると、すごく時間がかかってきてしまうので、グループのなかで代表者を決めて、その代表者が自分のグループが全員そろっているかを確認して、報告を上げてもらうという流れを序盤で作っています。

リアルの場合であれば、グループワークをしているときに各グループのテーブルにファシリテーターがまわったりすると思うんですけど、リモートでやる際は、各web会議にファシリテ―タ―が様子を見たりとか、コメントするという形をとりました。

画面越しだと、温度感が伝わりにくいと思うので、ファシリテーターにはいつも以上にちょっと元気な声を出して、ファシリテーションしてもらうようにお願いしていました。とはいえ、リアクションが見えないなかでやりにくいと思うので、進行をサポートしている私がなるべくリアクションすることで、ファシリテーターがちょっと話しやすい空気を作ることを意識してました。

いろいろお話したんですけど、一番大事なことを考えたときに、究極はこれかなと思いました。もしも自分がそこにいなかったらという想像ですね。

私が一番すべての流れをわかっているし、準備もしてきているので、運営しやすいんですけど、もし私が当日運営に入れなかったときにポシャってしまうワークショップではダメだなと思ったので、自分以外の人でも運営できるっていうところを意識していました。

実際にちょっとそれに近いことが起きてしまいまして、私の手違いで、出張とこのリモートのワークショップが一部バッティングしてしまったんですね。

なので、誰でも問題なく運営ができるように手厚めに準備をするということです。結果的に自分が運営することになったとしても、いつも以上に関係者がわかりやすいものになるんじゃないかなと思うので、大事かなと思いました。

株式会社プリンシプル 楠山健一郎氏

楠山健一郎:改めましてはじめまして。プリンシプルの代表をしております、楠山と申します。よろしくお願いします。

実は私、サンフランシスコに住んでおりまして、リモートで日本の会社を経営するという、ある意味、壮大な実験をしているような形なんですけども、そういうところを紹介していければなと思っております。

リモートってなかなか難しくてですね。自己管理をしなきゃといけないとか、管理する側からすると、なかなか何をやっているか見えないというところがあります。まず採用のところが一番重要なんじゃないかなということで、会社の理念を体現するような人たちを集めることに注力しています。

採用というのは何をするかよりも誰と働くかというところが重要で、会社と個人のWin-Winを重視する。会社のWinとマッチしている人をいかに取るか。Win-Winというところをすごく重要視しております。

どこでも、どんな時間でも、成果さえ出してくれればいいというような人事・評価制度が必要だと思っています。あとは海外を視野に、将来はワーケーションをやるという方向性があるので、こういう働き方をしていかなきゃいけないよねということですね。

我々は、ほぼ毎日ワークショップをやっているな、というようなところでございます。それが朝会というもので、創業以来8年以上続く、ルーティンの場となっています。出社する人も、リモートの人も9時45分に全員集合してスタートする。

必ず毎日お題が出てくるんですね。例えば、「プロフェッショナルとは何か」とか、「Win-Winとは何か」みたいな。4人ひと組のグループにわかれて、それを1分で話すというのを毎朝欠かさずにやっています。

私がアメリカから参加すると、リモート組といつも一緒の人となるので、なかなか変化がなくて、いろんな人と話せない。(スライドを指して)右下ですね、ちょっと写真があると思うんですけども、遠隔ロボットを使いまして、左のほうがみんな朝会で4人で分かれて話しているんですけども、ここに自分で移動して好きな場に入っていけます。こんな形で、ロボットを使ってグループに入ろうということもやっておりました。

今回のコロナは我々にとっても想定外で、全員が一斉にリモートに入るというときに、これをどう実現するかというのが1つの課題になりました。リモートになりますと、スタートする時間が個人でバラバラになったりとか、そういうのが難しい。時間管理が難しくなってくるので、今まで通り9時45分に、みんなでそろうということを続けようと決めました。

今回を機にですね、この朝会というものを、いろんな形で新しいチャレンジとして使っています。

朝会でみんな集まるんですけども、例えば40人を、参加していたら10組作ろうっていう風に作って、設定してボタンを押してですね、右上のように3人、4人のグループになって、そのなかでタイマーを右上についているので、1分間のスピーチというのをこう話す、というような形で今はこれで毎日コミュニケーションを取っております。

Remo(リモ)という香港の会社のツールがありまして、こちらも試してみました。机があって4席あるので、私ここに入るっていう風に椅子をクリックするとそこに移動できるんですね。あとは登壇する台みたいなのがあって、前で話す、近い場所で話すみたいなところとか、オフィスにいる、もしくは机とか、カフェで隣に座るみたいなヴァーチャルな空間をイメージできるというのがあったのでトライしてみました。

PLAYWORKS株式会社 タキザワケイタ氏

タキザワケイタ:PLAYWORKSのタキザワと申します。オンラインワークショップを大成功させるための3つの秘訣をお話したいと思います。

1つめは「オンラインモードにマインドセットせよ! 」。リアルワークショップをそのままオンライン化しても、劣化版にしかならないんですね。リアルワークショップの知見や経験を一度手放す、と。オンラインの制約を受け入れた上で、ゼロからデザインし直していく意識が大切かなと思っております。

2つめは「オンラインの弱点を克服して、オンラインの可能性を活かす」。リアルの劣化版にならないためには、オンラインの弱点を把握して、他の方法で克服すると。そしてオンラインならではの可能性を最大限に活かすことで、リアルを超えるオンラインワークショップが実現可能だという風に思っております。

最後は「実践&改善で、UXをデザインせよ! 」。リアルと同様にオンラインでも、参加者の視点に立って、体験を1つずつていねいにデザインしていくことが重要になってきます。オンラインワークショップが、まだ体系化されていない、ですので、ともかく実践と改善を繰り返していくことが大事かなという風に思っております。

引き続き、オンラインワークショップの事例紹介をいたします。

「アイデア創発 ONLINE WORKSHOP」。デジタルとアナログのハイブリッドで、オンラインワークショップはリアルを超えると、オンラインというのはむしろ独創、個人ワークに向いているんですね。また、紙やペンなどのアナログツールで、身体性を高めるということで、集中力やアウトプットの質を向上させる、ということをテーマにしたアイデア創発のオンラインワークショップになります。

在宅勤務における体験を向上させるアイデアというのをテーマにしまして、ワークショップとしては明日から実践できるアイデア発想法を習得するというのが目的になっています。

オンラインワークショップの目的としましては、デジタルとアナログツールを的確に使いわけるですとか、特にアナログツールの最適な使いどころを見極めることを目的にしました。ZoomとGoogleスライドと、スプレッドシートを使っています。

アナログツールとしては、付箋紙、A4用紙、ペンですね。ワークショップとしてはアイデアのストーリーというテーマにしていて、実現性の高いアイデアを出す手法と、新規性が高いアイデア出す方法と2つの手法を体験するっていう流れになっています。

自己紹介はA4の用紙に書いてカメラに映しましょうだとか、ブレイクアウトルームのディスカッションするときも、まずは個人ワークでスペースに書いてからディスカッションしましょうだとか。

アイデア出しのところではGoogleスライドやスプレッドシート、最終的にはA4用紙にアイデアをまとめてカメラに見せて表示する形で、オンラインと、デジタルとアナログのいいところを上手く活かしながらシームレスにつなげていくことを意識したプログラムになっています。

オンラインのワークショップですと、つい、いかにデジタルツールを使うか、miroですとか、Remoみたいなことに意識が行ってしまいがちだと思うんですけれども、オンラインだからこそ、いかにアナログツールを使うかということをもう一度問い直すことによって、リアルを越えたワークショップになるかなという風に思っています。

「サービスデザイン ONLINE WORKSHOP」。Withコロナの実態からユーザーインサイトを掴み、商品、サービス開発に活かす、と。新型コロナウィルスにより、働き方ですとか、自宅での過ごし方っていうのは大きく変わっています。そのなかで、自宅で扱う商品、サービスを扱っている企業さんですね。

オンラインで訪問調査だとかエスノグラフィ調査みたいなことが手軽に実施できるんですね、オンラインですと。ですので、withコロナに対応した商品だとか、afterコロナを見据えたサービスみたいなことには、サービス開発にオンラインワークショップはとても向いていると思っています。

例えば、リサーチとして在宅勤務中の最高の体験、最悪の体験を写真に撮ろうですとか、冷蔵庫のなかの写真を撮ってみましょうだとか、子どもの勉強机の写真を撮ろうだとか、ママにインタビューしようだとか、朝起きてから寝るまでの1日の流れを、家を移動してみましょうみたいなリサーチがとてもしやすくなります。

このときはカスタマージャーニーマップですね、実際にこう起きてから寝るまでの流れを本当に移動してもらってあの良い体験、悪い体験を写真に撮ることをリサーチした、行動観察をした上でとりあえずジャーニーマップにまとめています。これはそれぞれ1ページですね、Googleスライドで用意しています。そのなかで悪い体験を改善するかたちでアイデアを出すと。

図形を用意しておいて、これもう線がつながっているんですね。で、テキストを入力していく、ぐいっと図形を移動すると、こうグラフができるというような形のスライドを用意しております。

 

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